陽子線治療施設の現場から先進医療を考えました

本日は、メットライフアリコさんのご案内で
筑波大学陽子線医学利用研究センターに行ってきました。

なにやら難しい言葉が並んでいますが、
先進医療の一つ、陽子線治療 の施設を見学させていただきました。
陽子は水素という最も軽い元素の原子核で
陽子線はその元素の原子を加速した放射線の一種です。


この水素ボンベで2年分800人の陽子線が作れるそうです!


こんなタンクがたくさんあって水素原子を加速します。


奥の四角いのがボーラス、手前がコリメータ
がんの病巣の型を取り、病巣以外への放射線の
影響を抑える装置です。


陽子線の照射室です。
左側の四角い装置がぐるぐる回って、様々な
角度から陽子線を照射します。
患者さんは動かないように、自分の体にぴったりあった
発泡スチロールの型で固定されます。

陽子線治療は、ピンポイントでビームを当てて
がんを撃退するため、開腹する必要もなく
体にほとんど負担がない治療法です。

ただ、正確に患部をつかむための準備が大切です。
治療は病状によって準備も含め20日から40日ほど
かかるようですが、入院の必要はほとんどないそうです。

また、筑波大学が開発した 呼吸同期システム により
呼吸に合わせて照射する技術が発展し、照射の正確性が
増しているようです。

肝臓・肺・前立腺の治療に多く使われるようですが、
現場に携わる先生方のお話を聞くと、胃や腸を除く
ほとんどの部位の治療に使うことができるようです。

また、原発性のがん以外、進行性のがんでも陽子線治療を
行っているとのことで、私が認識していた範囲より、ずっと広範囲な
がんの治療に使われているようでした。

特に筑波大では、小児がんの治療に力を入れているとのこと。
日本ではまだまだ利用が少ないとのことでしたが、今後陽子線治療が
認知されて、多くの人の命が救われるといいな、と思いました。

ちなみに、先進医療に認定されている陽子線治療は、健康保険
と併用はできますが、この治療に限っては自費となります。

筑波大では何回照射を行っても、一律248万円とのことでした。
医療保険の見直しを考えている方は、先進医療特約の内容も
よく確認して検討してみる価値はありそうですね。

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